どんぶり勘定から卒業!整骨院・鍼灸院の経営を強くする「4つの健康診断」
山本 圭吾
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毎日遅くまで現場に立ち、患者様の痛みに寄り添いながら、スタッフのフォローや細々とした事務作業までこなす院長先生。毎日本当にお疲れ様です。
確かな技術でたくさんの「ありがとう」を集めている一方で、ふとこんなモヤモヤを感じることはありませんか?
「毎日こんなに忙しいのに、なぜか手元に利益が残っていない」
「今月の売上は達成したけれど、来月の予約表を見ると不安になる」
技術力には絶対の自信があるのに、いざ「経営」となると月末の通帳残高を見て一喜一憂してしまう…。
そんなどんぶり勘定から抜け出し、長く愛される強い院をつくるためには、ご自身の院の「本当の健康状態」を数値で正しく把握することが不可欠です。
今回は、経営を筋肉質で安定させるために、絶対に知っておきたい「4つの重要指標」を分かりやすくお話しします。
ぜひ、ご自身の院の状況と照らし合わせてみてくださいね。
目次
1.収益の土台をつくる「スタッフ1人あたりの生産性と分単価」
経営効率の要となる「生産性」
院全体の売上だけでなく、「スタッフ一人ひとりがどれだけの価値を生み出しているか」に目を向けましょう。
1.スタッフ1人あたりの生産性
月間の売上を稼働スタッフ数で割った数字です。
安定経営の目安は「月100万円以上」、スタッフの待遇を良くして高収益を目指すなら「月150万円以上」を目標に。
この数字が低い場合、ベッドの空きが多いか、メニュー単価が低すぎるサインです。
2.分単価(1分あたりの売上)
保険診療から自費メニューへ移行する際、絶対に外せない指標です。
売上を施術時間(分)で割り、1分あたり「170円〜200円以上」を目指しましょう。
30分コースなら5,100円〜6,000円が適正です。
ここを担保することで、長時間労働を防ぎながらしっかり利益を残せます。
2. 穴の空いたバケツを防ぐ「リピート率と離反率」
新規集客も大切ですが、「せっかく来てくださった方が、ちゃんと定着しているか」がより重要です。
1.リピート率(2回目・5回目)
初診の方が2回目に来院される割合(目標90%以上)と、通院が定着し始める5回目まで継続される割合(目標60%以上)を分けて管理します。
2回目の数字が低いなら、技術ではなく「初診時の問診」や「治療計画の伝え方」を見直すだけで劇的に変わります。
2.離反率(離れてしまった方の割合)
最終来院日から60日など、パッタリと来院が途絶えた方の割合です。理想は15%未満。
患者様は「もう行きません」とは言わず、静かに離れていきます。
この「サイレント離反」を防ぐには、痛みを取った後のメンテナンス提案や、ご無沙汰している方へのフォロー連絡が必須です。
3. 広告費を「コスト」から「投資」へ変える指標
「広告費が高くてキツい」と感じていませんか?
その費用対効果は、こんな風に見極めてみてください。
1.1人の患者様から生まれる生涯売上
1人の方が継続して通ってくださることで、数ヶ月〜数年でお支払いいただく総額です。
自費メインなら「10万円以上」を目指します。
2.1人を集客するためのコスト
新規の方1人を獲得するためにかかった広告費です。
仮に1人を集客するのに5,000円かかったとしても、その方がしっかり通って10万円以上の売上をもたらしてくれるなら、最初の5,000円は立派な「未来への投資」ですよね。
この感覚が掴めると、自信を持って集客に費用をかけられます。
4. 未来の成長性を測る「利益と投資のバランス」
5年後、10年後と院を存続させるためには「持続的な成長」が欠かせません。
現在の「利益率」と、前年と比べた「売上の伸び率」を足し合わせてみてください。
手元に利益を残しながら、新しいスタッフの採用や働きやすい環境づくりに投資を行い、院の規模も拡大できている。
そんな「守り」と「攻め」のバランスが取れた状態を意識しましょう。
5.さいごに 事実(データ)に基づく「リアルタイム経営」へ
ここまで4つの重要指標をお話ししてきましたが、一つだけ落とし穴があります。
それは、「1ヶ月前の数字を月末や翌月に確認しても遅い」ということです。
「先週、リピート率が少し落ちていたから、今日の昼休みにスタッフとロープレしよう」
このように、日々の変化にいち早く気づき、スピーディに対策が打てる院こそが勝ち残っていけます。
とはいえ、毎日の診療終わりに手作業で集計する時間なんてありませんよね。
そこで心強い味方になるのが、予約管理から顧客データの分析までを自動で行ってくれるITツールの存在です。
今は、月額制で手軽に導入できるクラウド型のシステムが充実しています。
画面を開くだけで「今日の生産性」や「今週のリピート率」「フォローすべき患者様リスト」がパッと一目で分かります。
こうしたツールは、単なる「予約カレンダー」ではなく、院長先生をどんぶり勘定から解放し、事実に基づいた「強い経営」へ導くパートナーです。
まずは、ご自身の院の「健康状態」を毎日サッと数字で把握できる仕組みづくりから、始めてみませんか?
6.ご案内:予約、カルテから売上分析まで、すべてを一つに
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著者
山本 圭吾
株式会社クロスリンク 取締役。
新卒で株式会社USENに入社し営業職に従事。その後、株式会社リクルートに入社しHotPepperの営業に従事。通期表彰などを受賞。
2010年、株式会社クロスリンクに入社。営業、企画、人事と多岐に渡る業務を経験。2016年、同社の取締役に就任。現在に至る。